夏はピッタ(火・熱)が高まる季節ですが、これは肌トラブルや髪のダメージ、ストレスの増加にもつながります。
本記事では、肌・髪・メンタルへの具体的なケア法を、アーユルヴェーダ理論と最新の医学的エビデンスで丁寧に解説します。
シリーズ記事#1「夏の過ごし方」と併せて読むと理解が深まります。
パッと読むためのもくじ
夏の肌トラブルとピッタ過剰の関係
炎症・赤み・毛穴開き・ニキビ・日焼け後のほてりなどは、ピッタの「熱」「鋭さ」「オイル」の性質が肌に現れた結果です。
現代医学でも、紫外線や高温は皮膚バリア破壊・炎症誘導に直結し、慢性ダメージにつながると示されています。
エビデンス付きスキンケア習慣
冷却&保湿:アロエ・ローズ・ココナッツ
- アロエベラジェルは皮膚水分を30%改善とする研究あり
- ローズウォーターやココナッツオイルは、炎症鎮静・保湿成分として古典的かつ現代的にも支持
クールパック:ローズ&サンダルウッド/ハーブペースト
ローズ・サンダルウッド・ターメリックを練ったパックで、炎症や赤みを和らげる
軽やかスキンケア:石鹸は控えめに
夏は皮脂バリアを残すため、洗顔は控えめに。
天然成分の石鹸やクレンジングもOK !
髪と頭皮ケア:ピッタ対策&補修処方
- 薄毛・乾燥・紫外線ダメージには、ココナッツオイル+アムラオイルのヘアマスクが有効
- Neem(ニーム)オイルは抗炎症・抗菌効果があり、トラブル頭皮の再バランスが可能
メンタルケア:美しさは内面から
肌トラブルはしばしば「熱ストレス」や「感情ストレス」によるもの。
瞑想・深呼吸・自然との接触で心を鎮める習慣が皮膚にも良い影響をもたらします。
研究では、瞑想がストレスホルモンを下げ、肌の状態改善にもつながる可能性が示されています。
美容ハーブ処方:クルクミン&ハーブ×エビデンス
クルクミン(ターメリック)
- 対日光性皮膚炎・光老化の予防研究あり
- 1 g/日 × 4週間で皮膚炎改善、抗炎症マーカー低下のRCTあり
- トップicalにも、ニキビ・湿疹・乾癬・瘢痕改善例の報告あり
- 最大6 g/日での局所・経口併用でも安全性良好
ハーブブレンド処方
アロエ・ニーム・ブラーミ・マンジシュタなどの内服またはトニック使用が、抗酸化・細胞保護・抗炎症効果を持つとされます。
自宅でできる美容マッサージと実践テク
- ガルシャナ(絹手袋+ゴマ油での肌刺激):血行促進・角質除去
- アビアンガ(全身オイルマッサージ):毛穴や皮膚の毒素排出サポート
- 顔用ジェントルオイルマッサージでリフトアップ&リラックス効果
ドーシャ別美容ポイントまとめ
ドーシャ | 重点ケア | 夏のNGケア |
---|---|---|
ヴァータ | たっぷり保湿・ナッツオイル・顔マッサージ | 乾燥しすぎ、冷房部屋放置 |
ピッタ | 冷却パック・ローズミスト・抗炎症ハーブ | 直射日光・辛味系オイル・過剰洗顔 |
カパ | 軽いピーリング・オイル量は少なめ | 重オイル・ベタつくマスク |
実践編:肌・髪・マッサージのセルフケア手順
ローズ&サンダルウッドのフェイスパック
ピッタ過剰で炎症・赤みが出やすい夏の肌には、この冷却系パックがおすすめ。
- 材料:ローズウォーター大さじ2+サンダルウッドパウダー小さじ1
- 作り方:器に入れてペースト状にし、顔全体に塗布(目・口を避けて)
- 使用方法:10〜15分放置し、ぬるま湯で優しく洗い流す
- 頻度:週2〜3回が目安(乾燥肌の方は1回/週)
アムラ×ココナッツのヘアパック
- 材料:アムラパウダー大さじ1+ココナッツオイル大さじ2(人肌に温めて)
- 使い方:頭皮にやさしく塗布し、15分以上放置後にシャンプー
- 効果:紫外線でパサついた髪・熱ダメージを補修
- 頻度:週1回のヘアマスクとして
ガルシャナマッサージ(乾布摩擦)
シルク手袋または乾いたタオルで全身を優しくこするセルフマッサージ。
- 目的:血行促進・老廃物排出・角質除去
- やり方:足元から心臓方向へ向かって軽く撫でるように。10分程度。
- 頻度:毎朝 or 週に数回でもOK
アビアンガ(全身オイルマッサージ)
- オイル:ピッタ向け(ココナッツ・ヒマワリ油・アーモンドオイル)
- 方法:手のひらで人肌程度に温め、優しく円を描くように塗る
- 放置:最低15分。できれば湯船で発汗し、石鹸なしで洗い流す
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まとめ
ピッタ過剰が起こりやすい夏こそ、肌・髪・心を総合的にケアするチャンスです。
アーユルヴェーダ理論×最新エビデンス×実践法、この組合せで“内と外から輝く夏”を目指しましょう!前回記事「夏の過ごし方」とセットで、LINE診断&講座もぜひご活用ください。
ドーシャ別 美容トラブルQ&A
Q1. ヴァータ体質で肌が乾燥してカサカサします。
A. ヴァータは「風」のエネルギーで乾燥しやすいため、オイル保湿が鍵です。アビアンガを週3回、ナッツ系(アーモンド)オイルを使いましょう。水分ではなく「油分」のチャージが必要です。
Q2. ピッタ体質で赤み・ニキビが増えてしまいます。
A. ピッタは「火」の性質が強く、紫外線・辛味・ストレスで悪化します。冷却ハーブ(ローズ・ミント・コリアンダー)や、ターメリック&アロエのケアが有効です。
Q3. カパ体質でベタつき・吹き出物・毛穴づまりが…
A. カパは「水+地」のエネルギーで皮脂分泌が多め。軽い洗顔+ニームやトリファラのクレイパックで皮脂コントロール。朝活&ガルシャナで代謝を促すのも◎
Q4. 髪の抜け毛が気になります。ドーシャと関係ありますか?
A. ピッタ過剰が頭皮の炎症や血行不良を招きやすく、抜け毛の原因に。アムラ・ブリンガラジ・ココナッツの頭皮ケアを定期的に行いましょう。
Q5. 化粧品が合わなくなった気がします。
A. 季節・ドーシャの変動によって皮膚の性質も変化します。夏は皮脂分泌が増えるため、冬用のこってり系保湿はNG。アーユルヴェーダでは「肌もドーシャに従う」と言われています。
参考文献・出典リンク
- 5 Ayurvedic Tips for Beautiful Summer Skin
- Curcumin in Skin Disease Review (PMC)
- RCT:硫黄マスタード皮膚炎へのクルクミン
- Curcumin Photoprotection Review
- 4 Ayurvedic Herbs to Keep Pitta Contained
- Summer Skincare Tips (Parul Ayurveda)
- Turmeric Skin Benefits Overview
- 6 Ways Turmeric Benefits Skin