アーユルヴェーダは「生命の科学」と呼ばれる伝統医学。
最近では、血液マーカーやストレス指標との関連性も明らかになりつつあり、医学的根拠のあるセルフケア法として注目を集めています。
本記事では、初心者にもわかりやすくドーシャ(体質)の基本とNG行動、そして科学的に裏付けられたハーブ活用法まで詳しく解説します。
パッと読むためのもくじ
アーユルヴェーダとは?医学的に見た「生命の科学」
アーユルヴェーダは、サンスクリット語で「アーユス=生命」「ヴェーダ=知識」。
つまり、生命の知識(科学)です。
約5000年の歴史を持つ古代インドの伝統医学であり、主に以下の2つの文献を基盤としています。
- チャラカ・サンヒター(Charaka Samhita)
- スシュルタ・サンヒター(Sushruta Samhita)
このアーユルヴェーダでは、体と心を構成する3つのエネルギー「ドーシャ」を中心に、健康の維持・予防・回復を目指します。
ドーシャとは?3つの体質エネルギー
ヴァータ(Vata)
- 要素:風・空
- 性質:冷たく乾燥、軽く速い、不規則
- 傾向:冷え性、不安、不眠、便秘
ピッタ(Pitta)
- 要素:火・水
- 性質:熱く鋭い、油っぽい、流動的
- 傾向:胃酸過多、皮膚炎、怒りっぽさ
カパ(Kapha)
- 要素:水・地
- 性質:重く冷たい、安定、湿潤
- 傾向:体重増加、倦怠感、アレルギー
自分のドーシャを知ろう!【無料診断ツール付き】
アーユルヴェーダでは、生まれ持った体質(プラクリティ)と、今の偏り(ヴィクリティ)を区別して把握することが大切です。
ドーシャ別:おすすめセルフケアとNG行動
ヴァータ体質の方
おすすめ:
- 温かく油分のある食事(スープや煮込み)
- 規則正しい生活
- オイルマッサージ(アビアンガ)
NG行動:
- 夜更かし・不規則な生活
- 冷たい飲み物や生野菜中心の食事
- 長時間のスマホ・PC作業
ピッタ体質の方
おすすめ:
- 冷却作用のある食材(きゅうり、ミントなど)
- クールダウンの時間をつくる
- 瞑想・自然の中で過ごす
NG行動:
- 辛い・油っぽい食事
- 真夏の炎天下やサウナ
- 怒りや競争心を抑えられない環境
カパ体質の方
おすすめ:
- 朝のウォーキングや軽運動
- スパイスの効いた軽い食事
- 活動的なスケジュール作り
NG行動:
- 過剰な睡眠・昼寝
- 白米・パン・甘いもの中心の食事
- 変化のない日常
科学的エビデンス:ハーブの投与量と効果
クルクミン(ターメリック)
- 一般量:500〜1,500mg/日
- 効果:炎症軽減、関節痛、免疫強化
- 吸収率向上には黒胡椒(ピペリン)併用が推奨
- 最大:8g/日まで臨床試験あり(参考:PMC3535097)
アシュワガンダ
- 一般量:300〜600mg/日
- 効果:ストレス軽減、睡眠改善、コルチゾール低下
- 8週間以上で効果を実感した臨床例多数
- 参考:NIH/ODS情報
アーユルヴェーダを生活に取り入れるメリット
- 慢性症状の予防(炎症、肥満、メンタル不調など)
- ストレス対策(自律神経調整、睡眠改善)
- 個別対応型の健康法(体質に合わせた生活)
- 医療依存を減らす(サステナブルな健康管理)
まとめ|まずは診断からはじめよう!
ドーシャを知ることは、体と心の“取扱説明書”を手に入れることと同じです。生活に取り入れれば、今よりもっと「自然体の自分」でいられるようになります。