先日アーユルヴェーダの興味があり、オーガニック野菜を普段から食べている方向けに東京の自由が丘でアーユルヴェーダの講座を開催しました。
なのでアーユルヴェーダは詳しくはないけど、食の意識が高い方向けになります。
ほかの記事は、なるべく多くの人にアーユルヴェーダを知ってもらいたいので、できるだけライトに書いていますが、もう少しだけ踏み込んでいます。
インドにはこんな諺があります。
「正しい食事を摂ることが、人間を健康にさせる唯一の方法であり、正しくない食べ物を摂ることが、病気の原因となる」
それだけ食はとても大切なのです。
パッと読むためのもくじ
アーユルヴェーダとは
アーユルヴェーダとは、サンスクリット語で「生命(Asus )の科学(Veda)」、「生きるための智恵」という意味で、約5000年前からある古代インド・スリランカ発祥の伝統医療で、世界三大医療の一つになります。
- 中医学
- ユナニ医学
- アーユルヴェーダ
アーユルヴェーダはその後チベットに渡りチベット医学、タイに渡りタイ医学・タイ古式マッサージ、インドネシア渡りジャムウとなり、他の医療とも相互に影響をしあっていたようです。
仏教とともにアジアに広まったアーユルヴェーダ。ブッタの主治医ジーヴァカは、アーユルヴェーダの名医であり、ブッタもアーユルヴェーダの浄化療法「パンチャカルマ」をうけたといわれる。タイに渡り、タイ古式マッサージを広めたのもジーヴァカだという。
アーユルヴェーダは医療。でも病気を治すだけが目的じゃない
わたしたちは病院というと、病気になってから行くところだという認識があると思います。日本で主流となっている西洋医学が健康と病気の2段階しかないからです。
しかしアーユルヴェーダは5段階。例えば、癌は10年前から癌に向かっていて、いきなり病気になるわけではないんです。
なので病気になる前に、食事や生活習慣を改善してく予防医学でもあるのです。
アーユルヴェーダではうまく消化できなかった毒を未消化物質=「アーマ」といい、アーマが溜まることで、病気になると言われています。
日本でアーユルヴェーダを広めた第一人者のひとりの上馬場和夫先生は
古代インドの叡智であるアーユルヴェーダを日本に普及させる近道は、インド伝承医学としてだけではなく、家庭でできる生活の知恵としてのアーユルヴェーダをもっと強調するべきだと考えております。
私はよく講演などで「あなたのホームドクターはどなたですか?」と聞きます。するとたいていは「近所の○△内科です」とどという回答が返ってきます。しかしアーユルヴェーダでは、ホームドクターは、まずは家庭の主婦やお婆ちゃんであり、薬局は家庭の台所だと考えます。これを私たちは、台所薬局、キッチンファーマシーと呼んでいます。アーユルヴェーダカフェ 上馬場和夫 著 香取薫 料理 地球丸からだブックス より引用
つまり「食」が大事ということ。
アーユルヴェーダの3つの特徴
- 心と身体がどちらもバランスが取れている状態が健康な状態
- 消化力を高めて「アーマ」を溜めない
- 一人一人のエネルギーに合わせたアプローチ法
大事なことは体だけじゃなくて心のバランスも見ていくということ。
例えばいま病気じゃなくてもストレスが多かったり、気持ちが不安定だったり、イライラしていたり、なまけたり…それはアンバランスな状態。
精神的なものにもアーユルヴェーダは効果的です。
先ほど説明した通りアーマとは、消化できずに、毒となったもの。これも身体にも心にもあります。
溜めないためにもアーユルヴェーダはデトックスをするメソッドがたくさんあり「最強のデトックス」、「最古のデトックス」などと言われます。
たくさんの栄養を摂るよりも、アーユルヴェーダはまずはデトックスを重要視しています。
きれいな色も、汚い布には色は入りません。布をきれいにしてから、色を足していくことで、きれいに発色するのです。これは体も同じで、たくさん栄養をとっても、吸収できる体なのかどうかが大切です。
そして巷ではやっているダイエット法や健康法が、友人は効果的だったのに、自分は全く効果がなかった、という経験はありませんか?
結果の良し悪しは体質によるものなので、まずは自分を知らないといけません。
健康への第一歩は自分に合った食べ方・生き方を見つけること
アーユルヴェーダでは、宇宙にあるすべての物質はすべて5大元素によって構成されると考えます。
そして「小宇宙」である人体も、もちろんこの5大元素で構成されています。
風・空・火・水・地
それを基にした「ドーシャ」という生命エネルギーによって、わたしたちの心と体は動いているのです。
ドーシャのバランスが取れていることが、健康な状態
アーユルヴェーダの3つの生命エネルギーの「ドーシャ」とは
- 風・空に象徴される「ヴァータ」→運動
- 火・水に象徴される「ピッタ」→変換
- 水・土に象徴される「カパ」→結合
みんな誰しもがヴァータ・ピッタ・カパの3つのドーシャを持っています。
そして、この3つのエネルギーを理解して、バランスが取ることが大事!
しかしこのドーシャは、環境・時間帯・季節・年齢・天候・アーマの状態でも変化します。なので季節や年齢に合わせた食事・生活を送ることが大切になってきます。
やはり旬食材には意味があります。
アーユルヴェーダのドーシャに合わせた過ごし方
- ヴァータの時間帯:am2:00~6:00、pm2:00~6:00
- ピッタの時間帯:am10:00~pm2:00、pm10:00~am2:00
- カパの時間帯:am6:00~am10:00、pm6:00~pm10:00
よく見ると数字が同じなので覚えやすいです。
- ヴァータの時間:運動のしすぎ・長距離の移動など、動きすぎは注意
- 昼のピッタの時間:消化力が高いこの間にランチをする
夜のピッタの時間:しっかり睡眠をとって新陳代謝を促すことがポイント - カパの時間帯:瞑想・ヨガに最適な時間帯
朝のカパの時間に起きるとだるくなるので、am6:00前に起床するとスッキリ起きれる
- 若年期(カパ):0~30歳 小児喘息・気管支炎が起こりやすい。水分が多いので、お肌が潤っている
- 壮年期(ピッタ):30~60歳 エネルギーがみなぎり、働き盛り
- 老年期(ヴァータ):60~100歳 乾燥してしわなどが増える。関節が弱くなる
- カパの時期:絹のタオルや手袋で乾布摩擦が有効
- ピッタの時期:働きすぎや、相手を攻撃するようなことにならないように気を付ける
- ヴァータの時期:規則正しい生活と、体を冷やさないように注意
- 春(カパ):花粉症・アレルギー性鼻炎などの症状が出る。デトックスに向いている季節。寝すぎに注意
- 夏~初秋(ピッタ):消化機能の低下・夏バテ・しっかり休息をとり、炎天下の運動は避ける
- 秋~冬(ヴァータ):疲労感・冷え・関節痛・腰痛など。体を温め、リラックスして落ち着ける
ぜひ、アーユルヴェーダを活用して、季節や時間帯・年齢に合わせた生活を試してみてください。
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